大容量化と石油専燃火力発電所の建設

昭和44年7月に竣工した九州電力大分発電所1号機からは、石油(重油または重原油)専焼火力が主流となり、25万kWから37万5,000kW、50万kWと大型化した発電所のボイラ、タービン発電機などの主要機器据付工事をはじめ、電気・計装設備などの工事を九州電力㈱から受注し施工した。46年の九州電力相浦発電所(新)1号機の建設工事から、九州電力㈱では初めてメーカー据付試運転調整渡し方式が採用された。この工事では、ボイラ設備据付工事や計装工事を三菱重工業㈱長崎造船所から、タービン発電機据付工事、計装工事、電気設備工事を東芝電気工事㈱〔現東芝プラントシステム㈱〕から受注し、工事を施工した。

また、大分共同火力大分共同発電所や、中国電力下松発電所、沖縄電力牧港発電所など、九州電力㈱以外の発電所建設工事を施工した。沖縄電力牧港発電所の建設工事では、パート方式によるネットワークで工程管理する科学的な手法が採用された。これは合理性と迅速性が要求される工事資料作成の基礎となる手法であった。